着付けの試験での思い出
3級〜師範までの試験を受けたときの思い出話をしていこうと思います。
試験内容の詳細
試験当日は毎回ドキドキ
他装のペアは、試験を迎えるまでわかりません。
また、「家にある道具で着る」という協会の方針のため、相手の方が持っている道具が、自分が今まで使ったことのない場合も。
見たことのない道具が出てきたときは、着せ合いを始める前に、「これは、どのタイミング使いますか?」とか「使い方、これで合ってますか?」とか相手に確認していました。
実際、仕事で着付けをするとなると、自分が普段使わない道具を見る場面も予想されます。
そのことを考えると、とても実践的な試験内容でした。
準師範の試験が一番キツイ
3級〜師範までで、準師範の試験が一番きつかったです。
着物を着たときの作法、マナーの実技は、覚えることがいっぱい。
座布団に座る時や立ち上がる時にどっち側からとか、普段意識したことあります?
「そんなこと考えたこともなかったわー」と思えるようなマナーや作法を、試験官の先生の前で正しくできるかを見せて、チェックされます。
私は、着物のコートの着方がモタモタしてしまい、不合格になってしまいました。
後日、試験官の先生の自宅で再試験を受け、合格。
ただ、あれだけ一生懸命覚えた作法は、残念ながら忘れ去ってしまいました。
いつか使うときがあれば、頑張って思い出そうと思います。
師範の実技試験
試験官の先生方3人の前で、ホワイトボードを使って、体型補正の仕方について、ミニ講義をするというものでした。
私は、人前で話すのが苦手なので、とても緊張したことを覚えています。
100点満点中98点を取り合格できました。
「何が足りなくて100点が取れなかったのだろう?」、後日もらった採点表を見ると、そこには「声が小さい -2点」のコメント。
「そこで引かれる?!」
声のボリュームまで採点対象なんですね…。
知りませんでした。
でも、1回で合格できたのでいいですよね。
試験合格のコツは勢い
お稽古を始めて1年半で師範まで取ったと、協会のいる他の方にいうと、かなり驚かれます。
準師範や師範の試験は覚えなくてはいけない量が多いですからね。
ただ、当時はまだ20代と若かったので、勢いで乗り切れたと思います。
物覚えも今と比べると良かったです。
何年もかけてゆっくり取るより、やはり、勢いがあるうちに取ってしまうのがおすすめだと思います。
師範に合格がゴールじゃなくて、そこからが今後の着付けへの取り組みのスタート。
実際に、教室を持って人に教える状況になってから、レベルアップできている部分が多いと思います。